歳をとると涙もろくなるのは、感情移入しやすくなったのでも感受性が豊かになったのでもなく、大脳の中枢の機能低下のため。記憶や学習、行動や感情を制御している部位が担っている感情の抑制機能が低下した為に涙もろくなる。
近頃?でもないか。ここ何年も、好ましく思っている知り合いが泣いているのを見ると泣いてしまう私ですが、これは私だけに限らず、私を含めた会社のほぼ全てのオババ達に当てはまるようです。
先日、仕事の休憩中にAさんが泣き出してしまいました。目がウルウルになっている・・・とはたで見ていた私もなんとなく泣きそうになりましたが、私は会話の主体ではありません。話し相手はBさんで、私はたまに聞いたり聞かなかったりっていうスタンスでした。
2人のやり取りを聞くともなしに聞いていたのですが、『あ、この会話の流れは、A、Bともたぶん泣くパターン・・・』なんて思っていて、案の定1人が泣きだすと、その話し相手も当然泣く。ここで私がもらい泣き。その様子を後方からなんとなく見ていた元ヤンまでもらい泣き、まぁまぁの大惨事となりました(;・∀・)
私 「私、誰か泣いてんの見たら泣いてまうねん」 好ましい人が泣いていると泣いてしまいます。
元 「せやねん、分かる」 まぁまぁ私と話が合う元ヤンです。
私 「なんか悲しくなってきた」 適当なことを言う私です。
元 「え、そんなん言わんとって。私も悲しい」 適当な返しの元ヤンです。
AさんとBさんは、もっと泣いていて泣き笑い状態。
向こうからCさんがこっちを見てるけど、こっちに来たらアイツも絶対に泣く(;・∀・)
・・・なんてことを思いながら自分の涙をティッシュでふきふき。登場人物が誰も突っ込まないのがすごい、と言いますか、誰か、「なんで元ヤンとうめ子が泣いてるん?」って聞けば良いものの、誰も聞かない。泣いてる本人達は誰もおかしいと思っていない状況でした。
ただ、第三者であるBさんと私と元ヤンが泣くのはおかしい・・・と思う人がいないわけでもない内容です。ただこの時はなにせ、泣くのが当然という空気だったのです。この中に若い子がいたら地獄だったろうな。この時の登場人物は全員オバハンです(´-`)
全員情緒不安定でこの会社大丈夫か・・・とお思いかもしれませんが、ちょっと悲しい出来事があったのです。
感情の抑制機能が低下しているから涙もろくなる・・・なんて言われたら、まさしくその通りの気がしました。あの時泣いていた4人は全員、抑制機能が低下しているのです。
私はあの時、確かに少し悲しかったのですが、その直後にローソンに行って、珈琲を買って飲んだのです。悲しさは少しも引きずっておらず、むしろ、泣いてスッキリした感すらあり、『あぁ、休憩中の珈琲うめぇ』なんて思ってブラブラ外を散歩までしたのですもの。
ほんの少しの悲しさで、よく泣けるもんだわ・・・昔からは考えられないわ・・・と思ったのですが、抑制機能が低下しているのね。まぁ納得。私、オバハンになって、人の心が若い頃よりも分かるようになったと思っていたんです。共感力が増加したとすら思っていたのですけども、違ったのね。涙もろいのも老化なのよ。
私に起こるだいたいのことは老化が原因なのです。老いまっしぐらヨ。でももうあんまり何とも思わない。老化現象はこれだけじゃないもの。足が上がってないとか、よくつまづくようになったとか、白髪染めのペースがまた早まったとか、ありとあらゆる老化現象がやって来ているのです。
かと言ってここで、私はもうお婆ちゃんだから労わって欲しいずら・・・なんてことを、言わずとも心にとめ置いたりすると、たちまち今以上にお婆ちゃんになってしまいそうで、なんとかオバハンでいたいとは思っている私です。自分のことをお婆ちゃんと思ったら、もっともっと老け込みそうな気がします。
ただ今度、あの時泣いていたみんなに教えてやろうと思いました。「あの時私らが泣いたのって、共感力でも何でもなくて老化やで」って言ってやろう。
まぁまぁ嫌なことを教えたがる私です(´-`)
(´-`).。oO(その後、また別のDさんが加わって話が逆戻り、最初から聞いてまた皆泣いていたのですが、2度目なので私はもう泣きませんでした。Dさんがウルウルしながら「うめ子さん泣いたらあかんで」と言っていましたが、この時私は、きょとんとしていました。でも泣きそうな顔真似だけはしておきました。たぶんこれが共感力ではないかと思っています)