40代底辺女の貧困生活

月給15万で・・・貯金ナシ、年金ほぼナシ、資産ナシの母親を養っています。ボロ賃貸暮らし。2019年給料が上がり月給18~20万前後になりました。

間借りしているオッサンのブログ 前に進めないオッサンの グダグダ放浪記

大将と私

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私は料理がとんでもなく下手ですが、魚をさばいたりはできます。
ヒラメは5枚おろしなのですが、私、ヒラメもさばけます。意外と(;・∀・)
これまで色々バイトはやったのですが、今日はショボい居酒屋みたいな店でバイトしてた時の話です。




なにせ私は大将の事を師匠だと思っていて、大将は私の事を弟子だと思ってた・・・んかな。




いや、あくまでバイトだから、もの凄くショボい話だけどさ(;・∀・)
2人とも無口なタイプだから、なんとなくウマは合ってたように思います。




チェーン店に毛が生えた様なレベルの店で、師匠だの弟子だの言うのもおかしいのですけど、大将のノリが、体育会系だったもんで、私、弟子っぽい感じをやるしかなかったのです。




大将、元気かな。たぶん今頃80代。
最初は皿洗いだったはずなのに、いつの間にやら大将の補助もすることになりました。
ショボいお店だったので、バイトの女の子がさばいた様なモンをお客さんに出していたのですが、私がやっていたのは、アジとかイワシとかの小さい魚と、イカも途中までさばいたり・・・という補助をやっていました。




んで、他にもバイトの男の子も調理で入っていたのですが、このバイトの男の子がちょっと要領が悪いタイプでした。
私より先輩やったけど。んで、この子も無口。




みんな、基本、無口やった(;・∀・)




大将がいてもいなくても、そんなに喋ることもなかったんですが、その男の子からは、どうも私の方が大将に気に入られているのではないかと思われていました。




その男の子よりは、まだ私の方が要領が良かったので、もしかしたらそうかもしれませんが、大将のバイトの扱いに違いがあったとも思えません。
その男の子に、「お前、大将とできてるやろ」などと言われたのですが、「あんたアホやろwww」と言い返していました。





あの頃の私、今より更にイタく、「あれっ?この子、私のこと好きなんかな?(n*´ω`*n)」と思ったり思わなかったり(;・∀・)
ただ、自分の要領の悪さを棚に上げて私にイチャモン付けてくるその子のことが、メンドクセーとも思っていました。




もし私の方が気に入られていたとすれば、大将がタバコを吸いたいタイミングが分かっていたからかもしれません。




大将はタバコ大好き人間なので、頃合いを見てタバコを吸いに行かせてやらなきゃなりません。
自分の店なんだから勝手に吸いに行けばイイんですが、大将、バイトが働いてるのを尻目に自分だけサボった感じになるのは、嫌なんです。




大将は大将でメンドクセーけど、そういう人なのです。




私は自分も吸いたいから分かるので、大将がイラつき出すと「大将・・・」って言っていました。後は、うなづく程度で分かるのです。
「タバコを吸いに行きなはれ・・・」の合図です。
2人で時間差でよく抜けていたので、できていると勘ぐられてたのですが、大将はどっからどう見ても枯れ枝みたいな爺さん。




タバコ吸う場所で、2人で無言でタバコ吸いながら腰を伸ばしており、甘い気持ちになったことなど、お互い1秒たりともありませんでした。




その男の子、タバコ吸わんから気付いてなかったんです。
大将、人一倍働く上、お爺ちゃん。途中でタバコ吸いに行かせてやらなきゃ駄目って。
こっちから言ってやらなきゃ駄目って。




んで、隠すことでもないので、その男の子にも教えてやったけど、大将にタバコをうながすタイミングも下手だったわ(;・∀・)
もう私、お前みたいなヤツ知らんと思って、自分は好きにしとったよ。




調理中にタバコ吸うようなレベルの店なので、店の雰囲気は推して知るべし。
まぁショボい店だったわ( ´_ゝ`)






先輩の男の子は放置しようと思って、眼中に無くなって来たある日、大将は、私用に包丁を買って来てくれました。




「お前、これ、ちゃんと研げよ」という言葉とともに、小出刃を渡されましたが、私、包丁とぐの下手くそだったので、
「大将すみません、私、包丁とげないっす。でへでへ」っつって、包丁とぐのは大将にやらせてました。




「うめ子ー!!お前はいつまでたってもー!!」って怒ってたけど、大将はおとなしく包丁といでました。




大将は、私のことを名字で呼び捨て。
それまでやっていたバイトでは、「うめちゃん」とか「うめ子さん」とか呼ばれていたので、ちょっと衝撃でした。
初日から、軍隊のようでした。
すぐに辞めてやろうと思ってましたが、途中で大将のことが死ぬほど面白くなってしまい、案外長く続きました。




大将は、そのうち私が何も言わんでも、「包丁といだるから、持って来い」って言うようになってましたが、まぁ、無理よ。素人の若いバイトの女が包丁なんて、とげねえって。
バイトに求めすぎなのよ。包丁だけは絶対とがねぇと心に誓っとったわ(;・∀・)




仕込みの時間に、大トロ食べさせられて、何度か吐きそうになりましたけど、
私、あの頃、大トロちょっと苦手だったもので・・・(;・∀・)
「うめ子ー!!これがトロの味やー!!美味いやろー!!」って言ってたので、
「大将ー!!美味しいですー!!初めて食べましたー!!」ってやってました。




私ごときが、大トロなどの高級食材、食べたことない前提で話をしてくるのですが、トロの味ぐらい知っとったわ(;・∀・)
でも、オコゼとかは食べたこと無かったから、大将が、私が食べたことない魚さばいてる時は、横でジッと見てました。
食べさせてくれるから。




なにせ大将は良い人でしたが、ちょっとノリが、何かの教官みたいでした。
若い女の子に触ったら、セクハラになると思ってたようで、包丁の使い方教えてくれる時も、スゴク気を遣っていました。




女性って、なんでもかんでもセクハラなんて思わないじゃん。
そもそも大将、枯れ枝みたいな体型だったし、もうお爺ちゃんだったからなぁ(;・∀・)
大将と殴り合いの喧嘩したことないけど、たぶん、勝てたと思うのです。
でもまぁ、気を遣ってくれてたから、大将エエ人なんやろな・・・とは思ってました。




「うめ子ー!!包丁、家持って帰って、練習せぇ!!」って言われた日にゃ、
このじじぃ、正気かと思ったけど( ´_ゝ`)
なんでバイト外で、練習せなアカンねん・・・。




包丁買ってくれたのは嬉しかったけど、若い女の子、包丁なんていらないじゃん。
包丁いらんから、時給上げろ・・・と思ってました。




そのバイト先の忘年会の時に、私がよその居酒屋でポテトフライを注文すると、「そんなしょーもないもん、食うなー!!」って怒ってたのには、
お前が好きなモン食えっつったんだろがー!!と、本気でイラついたけど、私、長い物に巻かれるタイプだから、反抗はしなかったよ( ´_ゝ`)




ポテトフライ頼んで怒られたのって、後にも先にもあの時だけだけど、たまに人の注文したモンにケチつけるヤツっているよね。
居酒屋の注文ごときでケチなんて付けられた日にゃ、即帰りたくなってしまいます。




(´-`).。oO(こないだ小さい包丁買ったので、大将のこと思い出しました)