40代底辺女の貧困生活

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面白くないけど面白い!「合作探偵小説」

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本日は、アクセス数が稼げないながらも個人的には気に入っている読書の更新です(;・∀・)



個人の読書ブログって、ホント難しいのよね・・・。
私自身も、個人の読書ブログは読まないから、私なんぞの読書記事がアクセス数激減なのも分かるんですけど、どうしても面白いモンのことは言いたいんですよね(´・ω・`)
私、言いたがりだからー(;・∀・)



本日の更新、連作探偵小説の面白さをどう説明すれば良いのか分からないのですが、なんとか書いてみようと思います。



連作探偵小説とは何ぞや・・・の話かもしれません。
私が知っているのは、森下雨村が江戸川乱歩に話を持ち掛けてやり始めた・・・とかなんとか。
乱歩を引っ張り出すのが目的だったとかもどっかで読んだ記憶があります。



複数の作家がリレー方式で書き進め、1つの探偵小説を完成させるのが連作探偵小説です。
次の作家は、前の作家の内容を見て、話を展開させていかなければなりません。
これがまぁ面白い。



トリックやロジックが面白いんじゃありません。
そもそも、1人の作家が書き上げる探偵小説ですら、「なんじゃこりゃ??」となることも多いのに、複数の作家が書いて、面白い物が出来るはずがないと思うんです(;・∀・)
どうしたって破綻しそうですし、辻褄を合わせようとすると、推理小説の面白さなど二の次になってきますからね(´・ω・`)



いくら大作家だったとしても、後に続く作家が、自分の思惑通りに書いてくれるかどうか分からない訳ですから、有名作品ほどの物が出来るはずもありません。



じゃあ連作探偵小説の何が面白いかって、丁度、飽きて読むのを止めようかと思う頃に、次の作家に移るので、内容がショボくても興味が持続するんですね。



あとは、有名作家といえども、自分の作品だと面白いのに、連作だとやはりというか力を発揮できていないのですね。
そういうの見ると、もうニヤニヤしてしまう面白さです。



まぁなにせ、大作家があたふたしてそうなのを見るのはとても面白いです。
内容というより、作家の心情を想像すると面白い・・・というのが私の連作探偵小説の楽しみ方です。



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著作:江戸川乱歩 大下宇陀児 角田喜久雄 木々高太郎


名前の順番は、リレーの順番です。
終局は木々高太郎。
これは木々高太郎が上手くまとめていました。


終わりよければ全てよしが顕著なのが、連作探偵小説です。
個人的に、大下宇陀児や角田喜久雄があまり好みではありませんので、途中ダレました。
木々高太郎が終局というので、最後まで読み切れました。


乱歩の書き出しはさすが。乱歩は書き出しがホント面白いんですよね(n*´ω`*n)
いっぱい色んな面白い材料出してくるので、興味が持続します。


乱歩について当ブログで何かを言ったことはありませんが、実は私、乱歩の決着のつけ方に、首をかしげることも多かったりします(;・∀・)


「ええええ・・・着地点そこなんだ・・・_| ̄|○」という感じ(;・∀・)


もちろん好きな作品の方が多いのですが、長編の中には、「途中で書くの飽きちゃったのかな??」と思う作品もあったりします。
別にこれは乱歩に限ったことでもありませんが、書き出しが面白い上、大乱歩ゆえハードルが上がっちゃうんですよね(;・∀・)


日本の探偵小説の出発点、探偵小説の発展に大変な尽力をされた人・・・というのが私の乱歩の認識です。
乱歩の文句を言うのは個人的にアカンと思っていて、神様みたいな人だし・・・。
探偵小説好きの端くれとしてよう言わんのですが、文句というよりちょっと言ってみただけです(´・ω・`)


ドマイナーな探偵小説家のあとがきとか解説読んでいると、たいがい乱歩の寸評が載っているのですが、的を射てるというか納得いくことが多いです。
どっかの誰かみたいにいらぬ文句を言わず、大絶賛するでもなく、的確に批評されている印象です(n*´ω`*n)



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著作:江戸川乱歩 横溝正史 甲賀三郎 大下宇陀児 夢野久作 森下雨村


なんとも豪華なメンバーですが、やはりと言いますか、推理小説としての面白さは期待してはならぬ作品です(;・∀・)


書き出しの乱歩、続くヨコセイは作風が似てるからスムーズな展開でしたが、ヨコセイも自分の色は出せていないんですよね。
んで3番手の甲賀三郎は大変です。怪奇ものがお得意な乱歩、ヨコセイの次ですからね。
その辺り、言い訳めいたことを甲賀三郎は作中でぼやいておられ、ニヤニヤしてしまいました(;・∀・)


森下雨村の終局はバタついてしまい残念。
こちらは夢野久作が長台詞で事件のほとんどを解決という離れ業を成し遂げています。
そうしなければ収拾つかんかったんでしょうけど、普通の推理小説ならこの解決方法で納得いく読者は少ないんちゃうかな(;・∀・)


こういった連作の場合、自分の与えられた使命をこなすのに精一杯なのか、作家各人の色は出にくいものですが、夢野久作は自分の色を出せていたように思います。


一人称がお上手な作家・・・というのが私の夢野久作の感想ですが、印象に残っている作品は「ドグラマグラ」ではなく、「童貞」だったりします。
「タイトルの付け方うめぇ・・・(゚ロ゚;)」と若かりし頃の私、とても感心したのです。


乱歩やヨコセイ、夢野久作は、タイトルからして好みの作品が多いですが、タイトル倒れということもあまりありませんので安心して読める作家です。
ですが、私が夢野久作が好きかと言うとこれまた別の話でして(;・∀・)


そもそも私、「ドグラマグラ」を最後まで読めんかったからなぁ。長すぎて( ´_ゝ`)
でも、三一書房の夢野久作全集を持っておったのです(n*´ω`*n)
最初にドグラマグラ読んだ時は、とんでもない本を手に入れてしまった・・・と思ったけど、私も若かったから、ちょっと中二病だったのです(;・∀・)


ドグラマグラについては、興味があればググってみて下さいませ<(_ _)>
リップサービスなのかなんなのか、私、何かのあとがきで、横溝正史がドグラマグラを読んで、頭がおかしくなったと書いているのを読んだ記憶があります。


日本の3大奇書の1つですが、そもそも中国の奇書とは意味合いが違いますので、こちらも気になる方はグーグル先生に聞いてね(/ω\)



まとめ


この春陽文庫の合作探偵小説、他にも何作かありますので、また更新したいと思っています。


基本、乱歩が参加しているものしか読む気がしないのですが、「小酒井不木全集」には、「吉祥天女の像」という連作が収録されており、こちらはいつの日か読みたいと思っています。
「吉祥天女の像」には乱歩は参加していませんが、牧逸馬、横溝正史、小酒井不木などなどが参加していて、なんとも豪華なメンツです(n*´ω`*n)




(´-`).。oO(連作に乱歩が入ってると、内容がショボくても読もうかという気になります。引き締まるというか。まぁなんにせよ連作という形態、違う意味でオモシロイので機会があれば読んでみて下さい)